ビールは悠久の彼方からの贈り物
今や多くの人がビールを愛飲していますが、ビールがいつ頃どうやって造られ、日本に入って来たのか、関心をしめす人はそう多くはないと思われます。
そんなことを知ったからってビールが美味しくなる訳でもないし、というのがその理由かもしれませんが、ジョッキを片手に仲間と話をするときのネタの一つにでもなればということで、取り上げてみました。
先ずはビールの起源についてのうんちくですが、世界で初めてビールが造られたのは四大文明との一つメソポタミア文明が興った頃、紀元前3500年頃だと言われています。
メソポタミアといえばペルシャ湾にそそぐチグリス川とユーフラテス川が有名ですが、この地域はビールの原料となる大麦が豊富に採れたことからパンが作られ、更にはこれを加工してビールが醸造されたという話です。
この事を記した粘土版(モニュマン・ブルー)も発見されています。その後、ビールが根付いたのはヨーロッパ全土を版図としたフランク王国で、それを一段と高めたのが、そこから分かれて新たに成立したドイツ国です。
同国は技術革新を勧める一方、ビール純粋令を発令し、かたくなにビール製造技術を保護し発展させたといいます。ビールといえばドイツというのはこのような伝統があるからです。
日本で本格的にビールが製造されるようになったのは明治維新直後の1869年のことで、ドイツ系アメリカ人がビール製造会社を起こしています。
純国産の会社としては北海道で起業した、サッポロビールの前身、札幌冷製麦酒が第一号といわれています。こうして振り返ってみると、ビールは悠久の彼方からの贈り物といった感があります。だからビールはおいしいのでしょう。
ビールの原料
言うまでもありませんが、美味しいビールを作るにはいい原料を使うことがなにより大事です。主な原料は大麦などの麦芽と水、ビール酵母、ホップなどの香料ですが、他に主原料の補完的な役割としてトウモロコシやお米、砂糖などが使われることがあります。
大麦の麦芽を使うのはビールの基となるデンプン源として、発芽力が強くて皮が薄く、なによりデンプン質が多いというのがその理由です。ちなみに麦芽は、発芽させた種子を発酵する前に乾燥焙煎して作り出されます。
実はこの時の色が完成した時のビールの色となるので、薄過ぎず濃すぎずいい頃合いの色を出すため、焙煎時には細心の注意が必要になります。
次の原料は水ですが、それは地方によって異なるため何がいいとは一概に言えません。水は硬水や軟水などに分類されるのが一般的ですが、それぞれの特性にあった味のビールを作ればいいという割り切った考えがあるようです。
産地や銘柄などによって味が異なるというのは言うならば個性であり、それが失われたらビールの魅力は無くなってしまいます。
それから、次の原料はビールの風味を決めるホップです。現在ではほとんどのビールにこれが使われています。元来、ドイツの修道院などの醸造所で使われていたのですが、13世紀に入り、ビールの原料として定着し大量に栽培されるようになったといいます。
ホップは香りづけだけでなく、苦味をだし、泡持ちをよくし保存性を高める効果も有しています。
それ以外の原料としてはエタノールと炭酸ガスを出す役目のビール酵母と、濁りをとるために清澄剤も使われています。
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